車椅子ユーザージョナサソのおまけの人生

脊髄損傷を負い車椅子利用者になった男やもめの一人暮らしとか

2011初夏 第69期名人戦七番勝負第3局 森内俊之九段vs羽生善治名人

5/6、7の将棋名人戦。

注目される戦型は後手の羽生名人がゴキゲン中飛車を選択。
ゴキゲン中飛車とは角道を通したままの中飛車である。
何をやっても強いオールラウンダーの羽生名人だが、実はゴキゲン中飛車はあまり得意としていない。
羽生名人は先日の三浦弘之九段との王位戦で採用して勝っており、森内先生は十分に対策を練っているはず。

羽生名人は初日からかなり時間を消費、自分で戦型を選んでいるのに不自然。
何か悩みがあるようにさえ見え、いつもの気合が感じられない。
勝ちすぎて、もうこれ以上勝ちにこだわっていないようにさえ見える。

一方、森内先生はこのシリーズ第1局から自然に指している。
完全に先手ペースと思っていたが、どうやらそうでもないらしく、副立会人で振り飛車党の戸辺誠六段の解説を聞いていると後手有利の手も多くある。

羽生名人は誰も思いつかないような羽生マジックと呼ばれる怪しげな手を得意とし、本局でもそのような手を何度か指してくるが、本気モードで持ち時間の多い名人戦の森内先生には通用せず。

勝負所と見た森内先生は2時間くらいの長考で優勢を確認したのか、その後はリードをじわじわ広げ、鉄板流の受けも入れ、終わってみれば完勝。あと1局勝てば名人復位。

 < ↓ 投了図 先手6七玉まで>
将棋第69期名人戦七番勝負第3局の投了図

第4局は5/17、18。楽しみだ。9連休も終わりロンリネスな気分だが、森内先生のおかげでなんとか生きていける。