車椅子ユーザージョナサソのおまけの人生

脊髄損傷を負い車椅子利用者になった男やもめの一人暮らしとか

2020夏 ドラマ評「インジャスティス」

僭越ながらAmazon Prime Videoで観た連続ドラマ「インジャスティス」の評価とかです。2011年のイギリスの作品です。正義を貫きたい弁護士の苦悩とかが描かれているサスペンスです。(Amazon Prime加入はこちらから ⇒ Amazon Prime ) 

ドラマ「インジャスティス」の紹介画像
(画像引用元:Amazon Prime Videoサイト)

(1)作品:インジャスティス (原題:INJUSTICE)
(2)制作国:イギリス
(3)公開年:2011年
(4)エピソード数、時間:全2話、第1話は1時間39分、第2話は1時間36分
(5)キャスト(出演者):ジェームズ・ピュアフォイ、チャーリー・クリード=マイルズ、ナサニエル・パーカー、デヴラ・カーワン、サーシャ・ベアール、ロバート・ホワイトロック、他
(6)作品概略、あらすじ(序盤のみ)
 弁護士ウィリアム・トラバース(ジームズ・ピュアフォイ)はかつて引き受けた殺人事件の弁護で精神を崩し、ロンドンから家族と共に郊外のイプスウィッチに移り、静かに弁護士業を続けていた。ある日、ウィリアムは石油会社に勤務する大学時代の友人マーティン・ニューオール(ナサニエル・パーカー)から久々に連絡を受け、弁護を依頼される。マーティンの容疑は秘書ルーシー・ウィルソン(ジェイン・ワイズナー)の殺害である。
 「injustice」とは「justice」(正義)の対義語で不正とか不法とかの意味。過去の案件で亡くなった少年の父親が判決後に被告の弁護をしたウィリアムに放った言葉でもある。
(7)感想
 部分的にネタバレあり。
 ウィルが旧友のマーティンの弁護をする話とジョン・ジャロルドの殺害事件の話が並行して進み、後者にもウィルが登場してきた。時系列はどうなっているのか、何かのオマージュなのかと混乱しながら観ていたが、二つの事件は同時に起こっていて、オマージュでなくそのままということを1話の終盤でやっと理解した。何かひねりがあるのかと思っていたが、素直に観れば良かった。理解してから面白くなった。
 ウィルが純粋だが優秀だった。あれだけ頭が切れれば騙されないように思うが、賢さと騙されにくさは別物なのか、あるいは信じたいと思う気持ちが無意識に不都合な事実に蓋をしているのかなあとか思った。
 ウェンボーン警部も優秀だが、観ていて引くぐらい性格がひどすぎた。いくら事件を解決してもあの言動では同僚も離れていくだろうし、上司の管理能力も問われるだろうから、演出がやりすぎかと思った。ウェンボーンには実はこういう良いところもあったんだ、というありがちなのを予想したが、それもなくて逆に清々しかった。
 字幕が常にオレンジ色で背景色に溶け込むことが多く、また、長い字幕もすぐ消えて読むのが追いつかなかった。
(8)個人的評価:★★★☆☆(Amazonレビューは2020年5月現在、3個(レビュー数15))
(9)登場人物/役柄/役者
主要な登場人物を役名/役柄/役者の順で極力ネタバレを避けて記載する。
●ウィリアム・トラバース(愛称ウィル)/男性弁護士。主役。/ジェームズ・ピュアフォイ(James Purefoy)。
●マーク・ウェンボーン/男性警部。ジョン・ジャロルド殺人事件を捜査する。/チャーリー・クリード=マイルズ (Charlie Creed-Miles)。
●マーティン・ニューオール/秘書ルーシー殺害の容疑者の男性。石油会社の社員(顧問弁護士?)。ウィリアムとはケンブリッジ大での友人。ウィリアムに会うのは23年ぶり。/ナサニエル・パーカー(Nathaniel Parker)。
●ルーシー・ウィルソン/マーティンの秘書で殺害された22歳の女性。/ジェイン・ワイズナー(Jayne Wisener)。
●ジェーン・トラバース/ウィリアムの妻。少年院で文学を教えている(?)/デブラ・カーワン(Dervla Kirwan)。
●ナタリー・チャンドラ/弁護士(?)の女性。マーティンから頼まれてウィリアムとの仲介をし、マーティンの弁護チームの一員。/サーシャ・ベアール(Sasha Behar)。
●ジョン・ジャロルド/雇われていた農場のコテージで射殺された状態で発見された男性/ロバート・ホワイトロック(Robert Whitelock)。
●フィリップ・スポール/偽名ジョン・ジャロルドの本名。
●ニック・テイラー/男性巡査部長。ウェンボーン警部とコンビを組まされる。捜査の経験は浅い。/Obi Abili。
●ジェレミー・フォーブス・ワトソン/男性検察官(?)/ニック・ダニング(Nick Dunning)。
●アレン・スチュワート/パクストンホールの少年院にいる17歳。小説を執筆している。
●カロライン・ニューオール/マーティンの妻/カミラ・パワー(Camilla Power)。
●ジェマ/マーティンの元妻。/イモジェン スタッブス(Imogen Stubbs)。
●マイケル・バンクス(通称ミスター・クリップス)/銃の売人の男/アンドリュー・ティアナン(Andrew Tiernan)。
●ジェミール・カーン/フリーの男性ジャーナリスト。ルーシーが亡くなった後に電話していた。/ターリク・ジョーダン(Tariq Jordan)。
●ジョン・スレイター/港湾作業員の男。マイケルから銃を買って転売した。/ピーター・フェルディナンド(Peter Ferdinando)。
(10)学んだこと(ワンランク上のおっさんになるために)
法廷用かつら
 イギリスの法廷でのかつらについて調べた。
 イギリスのドラマを観ていると、法廷で裁判官や弁護士が昔の貴族のようなカツラを着用していてまぬけに見える。これは17世紀以来、裁判官と弁護士に威厳を持たせるため義務付けられてきたらしい。しかし、時代遅れで費用もかかる、とのことで2008年以降、民事裁判ではかつらと法廷用衣装の着用を廃止している(禁止ではない?)、とのこと。
 今回の作品は2011年の作品(事件設定もその頃?)であったが、刑事事件であり、かつらも法廷用衣装も使用されていた。今後はイギリスの作品の民事の法廷シーンではかつらに注目したい。

  以上、「インジャスティス」のレビューでした。