車椅子ユーザージョナサソのおまけの人生

脊髄損傷を負い車椅子利用者になった男やもめの一人暮らしとか

2020夏 映画評「ハドソン川の奇跡」

僭越ながらAmazon Prime Videoで観た映画「ハドソン川の奇跡」の評価とかです。2016年公開のクリント・イーストウッド監督、トム・ハンクス主演のアメリカの作品です。2009年の実話を元にしています。
(Amazon Prime加入はこちらから ⇒ Amazon Prime ) 

映画「ハドソン川の奇跡」の紹介画像
(画像引用元:Amzon Prime Videoサイト)

(1)作品:ハドソン川の奇跡 (原題:SULLY)
(2)制作国:アメリカ
(3)公開年:2016年
(4)作品時間:1時間55分(約20分のおまけ映像含めて)
(5)監督:クリント・イーストウッド
(6)キャスト(出演者):トム・ハンクス、アーロン・エッカート、ローラ・リニー、他
(7)作品概略、あらすじ(序盤のみ)
実際に起こったことを映画化した作品である。
2009年1月15日に155名を乗せた旅客機1549便がニューヨークのラガーディア空港からノースカロライナ州シャーロット空港へ向かった。ところが、旅客機は離陸直後のバードストライクにより推力を失う。管制室から付近の空港へ着陸するよう指示を送るが、機長のチェスリー・サレンバーガー(愛称サリー)(トム・ハンクス)は機体の高度が低く建物等があり危険なためハドソン川へ着水することを決断し、副操縦士のジェフ・スカイルズ(アーロン・エッカート)、3人のCAらと共に乗客の命を守ろうとする。

< ↓ 予告編 (YouTube - YouTube ムービー チャンネル) >

(8)感想
 部分的にネタバレあり。
 最近、Amzon Prime Videoで観られるようになったので観た。
 2009年に実際にあった事故らしいが記憶にない。物心はとっくについていたはずなのに。
 ヒーローが大活躍する様子をハラハラドキドキしながら観る「アルマゲドン」(観たことないので違うかも)みたいな作品かと思ってあらすじも聞かずにこれまで敬遠していたが、そうではなかった。活躍後の話がメインであり、焦点のあてどころが通常ありそうなものと異なり興味を持てた。また、もっと盛り上げられそうなシーンでも本作品は全員すごく冷静だったところも良かった。実際はどうだったか分からないが、乗客以外にももう少しパニックになる人がいた方がリアルっぽいくらいだった。
 サリーらの活躍とそれを称える街の人などを見た後、NTSB(国家運輸安全委員会)という場で着水の判断は正しかったのかと審議するのは厳しいとは思ったが、多くの命を預かる仕事なので必要な仕組みなのだろう。自分の仕事についてこれをやられたらすぐクビになるか、精神を病みそうだ。
 みんなが助けあう作品なので悪人がいなくて全員が善人で清々しかった。事実を元にしている作品と言っているので多少の配慮はあるのだろうが。
 機長のサリーは着水後に浸水が進む機内に最後まで残って残された人がいないか確認したり、救助作業を終えて155名全員無事か確認を頼むところ、またその確認ができるまで全く安堵しない様子が特に良かった。
 副操縦士のジェフはずっとサリーを信頼して支えているところとジョークが良かった。
 CAのシーラ、ドナ、ドリーは訓練されているとはいえ、あの状況で自分たちも怖いだろうに乗客に対して冷静に「頭を下げて」と言い続けているところが良かった。
 船、ヘリの救出員もよく訓練され、短時間で多くの人、モノが集まるのが良かった(船は訓練というより民間人の機転だったかも)。特にヘリから川になんの躊躇もなく跳び込むシーンは彼らには当たり前の仕事なのだろうがうるっときそうになった。
 トム・ハンクスは80年代後半くらいのコメディチックな作品が好きで、それ以降のシリウスな役の作品はあまり観ていなかったが、これはトムも作品も良かった。
(9)個人的評価:★★★★★(Amazonレビューは2020年7月現在4.5個(レビュー数537))
(10)登場人物/役柄/役者
主要な登場人物を役名/役柄/役者の順でネタバレをなるべく避けてメモしておく。
●チェスリー・サレンバーガー(愛称サリー)/機長の男性。パイロット歴42年。/トム・ハンクス(Tom Hanks)。
●ジェフ・スカイルズ/副操縦士の男性/アーロン・エッカート(Aaron Eckhart)。
●ローリー・サレンバーガー/サリーの妻/ローラ・リニー(Laura Linney)。
●シーラ/CAの女性/ジェーン・ガバート(Jane Gabbert)。
●ドナ/CAの女性/アン・キューザック(Ann Cusack)。
●ドリーン/CAの女性。負傷する。/モリー・ヘイガン(Molly Hagan)。
●ラリー/サリーの同僚の男性/クリス・バウアー(Chris Bauer.)。
●マイク/サリーの同僚の男性/ホルト・マッキャラニー(Holt McCallany)。
●パトリック/管制室でサリーと交信した男性/パッチ・ダラー(Patch Darragh)。
●ロブ・コロジェイ/旅客機の乗客。初老の男性でゴルフ目的で搭乗。/クリストファー・カリー(Christopher Curry)。
●ジェフ・コロジェイ/旅客機の乗客。ロブの息子でゴルフ目的で搭乗。/サム・ハンティントン(Sam Huntington)。
●ジミー・ステファニク/旅客機の乗客。ロブの甥でゴルフ目的で搭乗。/マックス・アドラー(Max Adler)。
●アーニー/サリーの同僚の男性/クレイトン・ランディ(Clayton Landey)。
●カール/サリーの同僚の男性/ブレット・ライス(Brett Rice)。
●ダン/(失念)/ビリー・スミス(Billy Smith)。
(11)学んだこと(ワンランク上のおっさんになるために)
バードストライク
 バードストライクについて
 本作品の事故の原因となったバードストライクについて調べた。
・バードストライクとは鳥が飛行機、車、建物などの人工構造物に衝突すること。
・飛行機では鳥の生息域となる離陸前後や着陸前後の高度が低いところで起こりやすい。
・日本でも飛行機のバードストライクは2018年のデータでは年間1434件発生している。
・ほとんどの場合は、運航に支障はないが、本作品の事故のようにエンジンの空気吸入口に鳥が吸い込まれると大事故になりやすい。
・対策の一つとしては実際に空気吸入口に鳥を投げ込んで耐久性テストしている。

 以上、「ハドソン川の奇跡」のレビューでした。